私の婚活⑥
「メールしちゃいました、〇〇です。」
連絡先を渡した翌日の夜のことだった。
今思えば、本当に簡素なメールだった。
しかし、
彼女と繋がることが出来たのが、
とにかく、嬉しかった。
私はお酒も入っていたこともあり、
その場で大きな声をあげ、
周りの友人達にその理由を話した。
30歳の男が、はしゃぐような事ではないと周りに冷やかな目で見られていたに違いない。
帰り道、
彼女からきたメールに返信した。
翌日には、
やりとりはメールからラインになり、
毎日ラインでやりとりをするようになった。
彼女は22歳の大学生だった。
実家暮らしだった。
大学は栄養科、
管理栄養士と調理師の資格があり、
内定が決まってるのは超大手安定企業。
結婚出産後にも働き続ける意志があり、
内定先の企業は女性社員が8割、産休育休の制度が整っている。
私の結婚相手に求める条件が完璧に満たされていた。
私は彼女と結婚すると決めた。
1週間後にはカフェで再会し、
2人で映画に行ったり、御飯を食べたり、海に行ったりした。
週に1回は会った。
会うたびに真剣交際を申し込み、
4回フラレ、それでも彼女は私の誘いに応じて会ってくれた。
5回目の交際申し込みに彼女は根負けして、交際することになった。
「お兄ちゃんにしか見えない。」
「今、彼氏いらない。」
と断られ続けたが、私は諦めなかった。
1年後、私の異動をきっかけに一緒に住むことになり、
3年半後に結婚した。
私が33歳、彼女は25歳の時だった。
私の婚活は、
結婚適齢期に、
結婚相手を探し、
10日で理想の相手を見つけ、
1ヶ月で真剣交際に進み、
3年半後に結婚。
という結果となった。
出会ってから、
結婚までに、
イロイロな問題、壁にぶつかった。
それは、
彼女の両親から反対にあったり、
彼女がまだ学生だったり、
そして、
私の年収が350万だったりしたことだった。
私の婚活⑦に続く