ここで毒抜きさせて、

残酷な思いを吐き出す場所

私の婚活④

 

「え!!お前!!別れたの!!!」

 

 

 「うん、まぁ、、」

 

 

「なんだかんだで、あの子と結婚すると思ってた。」

 

 

 

 「うん、まぁ、、」

 

 

 

 

友人の結婚式の二次会、

大学時代の軽音楽部の仲間約10人程のテーブル、

話題の中心は私だった。

 

皆、30歳か29歳。

7割方が既婚者だ。

男性の平均初婚年齢は31歳と言われているが、

私の周りの同年代には既婚者の方が多い気がしていた。

 

その日、結婚した友人は、

軽音楽部内でも特に交友があった。

 

結婚が良いものであるという考えも大してなかったから、

結婚することを祝福する気持ちも大してなかったし、

特に結婚が羨ましいという気持ちも大してなかった。

 

嫁さんがキレイだったり、

自分のタイプだったりすると、

羨ましく思えたりもすることはあった。

 

 

20代の頃、私にとって結婚は、

どこか遠い国の話というか、

都市伝説のような、

自分にはまだまだ無縁のものだと思っていた。

 

大学卒業後、3人の女性と交際し、2人と同棲した。

 

3人共に結婚を迫られていたが、

生返事を繰り返していた。

 

「アンタといたら婚期が遅れる。」

 

「結婚する気がないなら別れてほしい。」

  

絶対に結婚したくない訳でもないし、

結婚したい訳でもない。

でも、別れたくはないから、

テキトーな返答ではぐらかしてきた。

 

私が結婚に向けて、

同棲中の彼女に別れを切り出したのは

思いつきな突発的な行動ではない。

 

私が結婚を考えるようになった要因となる、

強烈なインパクト、

それを私の脳内に植え付けた出来事が、

 

1年前の、

祖母の葬式にあった。

 

最期のお別れの壇上で、

祖母に触れ、

涙し、

振り返った時、

私は、息を飲んだ。

 

みんな、

泣いてる、

孫達、

子供達、

子供達の配偶者達、

まだ子供で意味も解っていない曾孫達、

 

 

そして、夫、

 

 

それは私の祖父でもあった。

泣き崩れた祖父は、孫達に支えられて、

立っているのがやっとだった。

 

その光景を目に焼き付け、

もう一度、

祖母の亡骸を見た。

 

私も嘔吐きながら泣きじゃくり、

 

思った。

 

私も、こんな風に、

 

 

死にたい。

 

 

 

私が年老いて、

死んだ時、

葬式で、誰か泣いてくれるか?

それ以前に、

誰かそこにいるか?

誰もそこにいないか?

 

年老いた友人達と、

元会社の同僚が、

ポツポツ居るだけ、

 

 

それは、嫌だ。

 

 

 

 

私が見た光景を、

 

私は、創らなければならない。

 

 

私はそう強く思い続けている。

 

 

 

 

 

 

私の婚活⑤に続く。